カズがやや控えめに言ってきた。「要る？」。１７日にサンパウロ州グアルーニョス市にある日系特別養護老人ホーム・あけぼのホームを訪問。関係者に名刺を配った後、隣にいた記者を見つけ、差し出した。「名刺を持つのは生まれて初めてだね」というし、限定１００枚のレアものでもあったので、思わずサインをお願いしたら、快く応じてくれた。

　この日で日本協会アンバサダーとしての全日程が終了。１８日に帰国の途に就く予定だったが「キャンセルして、ギリシャ戦を個人的に見に行こうと思っている」と言い出した。さらにサンパウロ泊で、同市から会場のナタルまでの航空券、現地のホテルも入場券も「なんにも持ってないよ」という。さすがキングだ。

　今、カズ名刺を手に持ってながめている。どうしようかな。何かを集める趣味がないので、ブラジルお土産として、誰かにあげようか、それとも、読者プレゼントかな？　日本に戻ってゆっくり考えるとして、まずは日本を応援しよう。【盧載鎭】