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OGGIの「毎日がW杯」

OGGIの「毎日がW杯」

荻島弘一(おぎしま・ひろかず):1960年(昭35)東京都出身。84年に入社し、スポーツ部勤務。五輪、サッカーなどを担当して96年からデスク。出版社編集長を経て05年から編集委員として現場取材に戻る。

V争いにMVP争い…ついにあと1試合


 準決勝から決勝までの3日間、世界中の人々が大会の終演を惜しみながら世界一決定の瞬間を待つ。今大会で起きた出来事を振り返りながら、決勝戦を予想する。それぞれの国の、人の立場で、それぞれ勝手なことを発信する。

 ドイツはすでに「勝利」を確信しているのか。中野通信員からおもしろい情報が送られてきた。ビルト紙が特集した「決勝翌日、僕らが読みたい見出し-」。そこには、今大会の快進撃に対するチームへの感謝とアルゼンチンとの決勝への期待が詰まっている。

 「レーウ、ヨギーニョに。ブラジル名誉市民へ」。

 マラカナンで行われる決勝戦。ブラジル国民は目の前でライバルのアルゼンチンが優勝することだけは避けたがっている。ドイツが勝てば、ブラジル国民も喜ぶはず。ヨアヒム・レーウ監督はブラジル風に「ヨギーニョ」と呼ばれ、名誉市民になるだろう。

 「独占! メルケルがチームと一緒にシャワー」。

 初戦を観戦し、決勝戦もスタンドで見届けるメルケル首相。サッカー大好きな「勝利の女神」が、優勝に興奮して選手と一緒にシャワーを浴びるというサプライズを起こす。それを、独占掲載しようということ。

 「ミュラー獲得にRマドリードが10億ユーロ」。

 ここまでチーム最多の5ゴールを決めたFWミュラーは、快進撃の立役者。決勝の1ゴールで得点王が決まるし、MVP候補にもあがる。相手選手をかんで大会から追放されたスアレス(ウルグアイ)のバルセロナへの移籍金は史上最高の約133億円といわれるが、それを上回る価値ということで1400億円!?

 「マラドーナが爆発。0-8惨敗でキレた」。

 優勝すれば90年大会決勝でマラドーナのアルゼンチンを破って以来。86年大会決勝でマラドーナの敗れたリベンジを果たした。決勝戦後、奮闘むなしく敗れたマラドーナはピッチで号泣。返り討ちにすれば、再びマラドーナがキレる可能性は高い。その発言内容には、世界中が注目する。

 74年大会を選手で、90年大会を監督で優勝した皇帝ベッケンバウアー氏は「2-0でドイツが勝つ」と予想。「最後に勝つのはいつもドイツ」の名言で知られる元イングランド代表主将のリネカー氏は「3-1でドイツ」。12日にイベントに出席した日本代表のMF香川真司も「ドイツ優位」と話した。世界の多くの声は「ドイツ優勝」を推す。

 もっとも、逆境に強いのがアルゼンチンの武器。90年大会決勝は0-1でドイツに敗れたが、主力選手を半分出場停止で欠きながら終了間際まで0-0で粘った。13日付日刊スポーツ紙面では「5つの理由」をあげてアルゼンチンの優勝を大胆に予想。結果は、日本時間15日の午前6時(延長がなければ)には出る。

 もう1つ、楽しみなのはゴールデンボール(最優秀選手)争い。準決勝終了時までの成績から、FIFA技術委員会が10人の候補リストを発表。ドイツからDFフンメルス、MFクロース、ラーム、FWミュラーの4人、アルゼンチンからMFディマリア、マスケラーノ、FWメッシの3人、さらにネイマール(ブラジル)ロッベン(オランダ)ロドリゲス(コロンビア)が選ばれた。

 大会を取材する記者の投票によって決まるが、複数の候補がいる国の票は割れることが多い。ドイツはミュラーを中心にクロースやラームにも票が流れそう。アルゼンチンはメッシに集まりそうだが、ディマリアやマスケラーノも捨てがたい。となると、ネイマールやロッベン、さらにベスト8からは異例となるロドリゲスの獲得があるかも。

 優勝争いとMVP争い、4年に1回の大会も、残すところわずかだ。

















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