日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムです。


ここからこのサイトのナビゲーションです




評論家

岡野雅行

岡野雅行(おかの・まさゆき)

1972年(昭47)7月25日、横浜市生まれ。日大中退で94年に浦和入り。神戸、浦和、TSWペガサス(香 港)、鳥取でプレーし、昨年引退。日本代表で国際Aマッチ25試合2得点。175センチ、72キロ。

天使カニーヒアまねたら野人になった


 今日からW杯新企画として、J3鳥取GMの岡野雅行氏(41)が登場します。現役時代は「犬より速い」という伝説的な快足を武器に、98年W杯フランス大会に日本代表FWとして出場した。ユーモアあふれる人柄をしてサッカーの魅力、日本代表について、W杯終了まで随時、語っていきます。ご期待ください。

 皆さんご無沙汰しています岡野雅行です。現在はガイナーレ鳥取のゼネラルマネジャー(GM)として、1年でのJ2復帰に向けてチーム編成やスポンサー集めにと、全国を駆け回ってます。W杯期間中、日刊スポーツでいろいろなことを僕なりの視点で話していこうと思っています。

 今の日本代表については、キプロス戦を見て話しますが、W杯って人の人生を変えるもの。僕も実際そうでした。プロになれたのは、90年イタリア大会に出ていたアルゼンチン代表FWカニーヒアのおかげ。イタリア大会の開幕戦アルゼンチン対カメルーンは、高校(島根・松江日大=現立正大淞南)の寮で見ていました。その試合、アルゼンチンは負けたんだけど、カニーヒアは衝撃的だった。ヤバイくらいのスピードで、テレビで100メートルを10秒7で走るって言ってたことまで覚えています。皆さんはイメージないと思いますが、僕はその頃、テクニックでちょこちょこやるタイプだったんです。けれども、大学に入ってから100メートルを計測したら10秒8。「あんま変わんねぇじゃん」と思って、同じようなプレーが出来るのかなって。だからまずはまねて長髪にした。それ以来ずっと長髪。カニーヒアはイケメンで「エンゼル」って愛称。でも僕は「野人」になってしまったけどね(笑い)。

 蹴って走るプレースタイルにして、カニーヒアのVTRを何度も見た。普通の人がやらない練習を繰り返した。DFが取りに来たくなるところに、わざと大きめにトラップして、相手が足を出してきた瞬間にボールを突っついて置き去りにするとかね。そしたらプロになれた。よく「走るだけでしょ」って言われたけど、走るから代表になって、W杯にも出られた。

 W杯ってそれくらい、見ている人の人生を変えるものだと思う。今回はどんな選手が出てくるのかな。日本の躍進を期待しつつ、楽しみに見たいと思います。

 ◆岡野雅行(おかの・まさゆき)1972年(昭47)7月25日、横浜市生まれ。日大中退で94年に浦和入り。神戸、浦和、TSWペガサス(香港)、鳥取でプレーし、昨年引退。日本代表で国際Aマッチ25試合2得点。175センチ、72キロ。

















ここからフッターナビゲーションです


PAGE TOP