＜国際親善試合：日本１－０キプロス＞◇２７日◇埼玉

　試合の入りは硬さやコンディションの上がってないのもあって、相手に裏を取られていた。序盤、キプロスにカウンターを許した場面があったけど「もし、キプロスに僕がいたらもっと危険なシーンを作れていた」って思っていた。Ｗ杯の初戦はもっと緊張するだろうし入り方はカギになるでしょうね。

　左サイドの長友はキレキレで、突破力もあった。この試合では別格でした。ただ、１人で突破できてしまうから逆に左サイドの攻撃はちょっと単調だったかな。時折、香川とのパス交換で見せ場は作っていたけど、３人目の動きが絡んだシーンは右サイドと比べるとかなり少なかった。３人目が絡んでの崩しが出来れば、長友の低くて速いクロスとかが生きてくると思う。

　途中出場の大久保は決定的なシーンに絡んでいないけど、トラップミスやシュートミスは１度もないんです。ピッチ上のみんなが大久保を意識していた。いいボールが入らなかっただけ。後半１７分に見せたミドルシュートのように、自分の形を持っている。息が合えばいい形になるし、周囲との連係もＷ杯までにもっと良くなると期待できた。（ガイナーレ鳥取ＧＭ）

　◆岡野雅行（おかの・まさゆき）１９７２年（昭４７）７月２５日、横浜市生まれ。日大中退で９４年に浦和入り。神戸、浦和、ＴＳＷペガサス（香港）、鳥取でプレーし、昨年引退。日本代表で国際Ａマッチ２５試合２得点。１７５センチ、７２キロ。