◆評論家
岡野雅行(おかの・まさゆき)
1972年(昭47)7月25日、横浜市生まれ。日大中退で94年に浦和入り。神戸、浦和、TSWペガサス(香 港)、鳥取でプレーし、昨年引退。日本代表で国際Aマッチ25試合2得点。175センチ、72キロ。
日本に恐怖のオーラなし
<W杯:日本0-0ギリシャ>◇1次リーグC組◇19日◇ナタル
正直、見ている人をワクワクさせられるような場面がほとんどない試合内容だったと思います。
日本はうまいし、素晴らしいサッカーでした。でも怖さがなかった。オーストラリア対オランダの試合は、ほとんどケンカのような試合。でも負けたオーストラリア側としても、戦う気持ちを見せてくれたので納得のいくものだったと思う。ケーヒルやコートジボワールのドログバのような、恐怖のオーラをまとう選手がいない。ギリシャはボールを支配されているとはいえ、やりやすかったはず。ギリシャの選手で鳥取にほしい選手は、うーん、いなかったですけど(笑い)。
これで日本は本当に崖っぷちです。他力がどうとかじゃなく、勝たなきゃだめな状況。試合を見ている子供たちが何か感じるような試合をしてほしい。僕は現役時代、ずっと崖っぷちだったようなもの。必ず成功か失敗かどちらかに転ぶのですが、最後まで諦めなかったら奇跡は起こるものなんです。だから最後まで信じて応援します。きれいになんてやらなくていいから、泥臭く、覚悟を持って、思い切って出し切ってほしい。それだけです。(鳥取GM 岡野雅行)