【大の里の言葉】「6時ぐらいに起きて、番付が来るのを楽しみに」番付発表会見全文

大相撲で昨年夏場所に幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏んだ大の里(23=二所ノ関)が、昭和以降2位のスピード出世となる、所要6場所で新三役昇進を果たした。日本相撲協会は30日、夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表。大の里は西前頭5枚目だった先場所で、11勝4敗と優勝争いに絡む好成績を収め、西小結に番付を上げた。所要6場所での新三役は、同5場所の逸ノ城に次ぐ速さとなった。

 師匠の二所ノ関親方(37=元横綱稀勢の里)同席で行われた、新三役会見の一問一答を全て紹介する。

大相撲

「いつもは、けっこう、朝は起きれない」

二所ノ関親方 まずはこの場をお借りして、このたびの(20歳未満の幕下以下力士と大の里が飲酒した)問題について、大変お騒がせして申し訳ありませんでした。今後は大の里、相撲道にまい進させていただきますので、今後ともよろしくお願い致します。申し訳ありませんでした(大の里とともに深々と頭を下げる)。

新三役会見の冒頭で、師匠の二所ノ関親方(右)と並んで20歳未満の幕下以下力士との飲酒を謝罪し、頭を下げた大の里

新三役会見の冒頭で、師匠の二所ノ関親方(右)と並んで20歳未満の幕下以下力士との飲酒を謝罪し、頭を下げた大の里

(その後、番付を手にした写真撮影)

――番付の「小結」に自分のしこ名があることについて率直な感想は

大の里 やっぱり、そうですね。朝から今日は本当に…。いつもは、けっこう、朝は起きれないんですけど、今日は本当に(午前)6時ぐらいに起きて、番付が来るのを楽しみにしていて。朝起きて、自分の名前が小結にあったっていう。やっぱり(番付の)名前がデカくなっているのを見て、すごい、三役に上がったっていう実感が沸いてきました。

――それと、まげを結いましたね。初めて結ったのはいつかというのと、感想を教えてください

大の里 本当に今日、先ほど初めて。練習もしていませんでしたし、今日初めて本当に、髪の毛を縛って、まげを結って、本当に「いよいよ、これからだな」という気持ちになりましたし、お相撲さんにようやくなれたなと思います。

――これまでとは違う髪を引っ張られる感覚はどうですか

大の里 まだ、やっぱり慣れないですけど、これからかなと思います。

――1年で三役まで昇進。想像はできていましたか

大の里 いや全く、想像はしていなかったですね。

――所要6場所で新三役

大の里 なんですかね。上へ、上へ、という。1日も早く、上の番付に行きたいという気持ちを持ち続けていました。

――入門する時、三役はどのような地位に映っていましたか

大の里 やっぱり本当に、三役というのは、やっぱりすごいですし。今年、2024年、初詣に行った際に『三役になりたい』ということを、お願いしたので、その目標が、この早い段階でかなえることができて、本当にうれしいです。

――師匠にもうかがいます。入門から1年で新三役。どういうところを伸ばしたいと思って指導してきましたか

二所ノ関親方 そうですね。6場所しっかり戦える体づくり。アマチュアと大相撲の世界というのは、日程も全然違いますからね。そういうところで、6場所、しっかりと成績を残すことで、また番付も上に上がってくると思うので、そういう体づくりというものを、まず、1年間やってきたなと思いますね。

――体づくりをしながらでも、1年ぐらいで三役まで番付を上げるという見込みはあったのでしょうか

二所ノ関親方 まあ、スピード昇進ということに、あまりこだわりはなかったですけど。まあ、土台をしっかりとつくろうということから、まず始めてですね。まあ、その結果がついてきたということもありますし。まあ、ちょっと、このスピードで小結に昇進するというのは、自分の中でも予想外というかね。特に幕内2場所目というのは「2場所目のジンクス」みたいなものがあって。新入幕で活躍しても、2場所目で失速するという力士をけっこう見ているんですけどね。そういったところでも、2場所目も活躍できたというのは、ね。非常に力を出し切ったというのは、自分の中でも自信になると思いますし、今後の相撲人生にとって、非常にいい3月場所だったかなと、そう見ていますけどね。

――「2場所目のジンクス」という言葉がありましたが、先場所、千秋楽まで優勝争いをできたのは、どの辺りがよかったのでしょうか

二所ノ関親方 (先場所で)3敗した時点で。ずっと本人にも「優勝ラインは13勝2敗」だというのは言っていますし。3敗してましたから、まあ、そこまで優勝争いというのは、僕の中では考えていなかったし、本人も優勝というのは、あまり意識していなかったと思いますけど。本当に、次はしっかりと13勝2敗のラインで、優勝争いできるような力というものが、今後は大事になってくると思いますし。そういう15日間、勝ち続けるような体づくりをしっかりしていきたいと思います。

――部屋初の三役力士。その点については

二所ノ関親方 順調すぎる。まさかこのタイミングで上がると思いませんでしたし、非常に番付運にも恵まれて、小結に昇進したので。まあ、まだ小結ですから。通過点ですから。まだ上にはいっぱいありますから。まだまだ精進して、しっかり稽古つけていきたいと思います。

――あらためて関取に。6場所での小結昇進は逸ノ城関に次ぐ2番目の速さ。この記録については

大の里 本当に、記録はあまり意識はしていなかったですけど。朝、僕もニュースを見て、そうそうたる名前の人がたくさんいましたし、ビックリしました。光栄ですね。本当に。

――スピード記録の先輩たちの名前を見て

大の里 そうですね。

――その名前を見て、思うところがあれば

大の里 いや、まあ…。

――ちょんまげで新三役は非常に珍しいことですが

大の里 本当に…。髪が伸びるのが遅かったので、こうやって、ようやくしっかり、まげを結うことができて、うれしいですね。

――ちょんまげというと、先場所で尊富士関が優勝して話題にもなりました。あらためて先場所、あと1歩、優勝に届かなかったことについて、今はどう受け止めていますか

大の里 場所前から、全く優勝のことは考えていませんでしたし、本当に、初日から、自分の相撲を取り切ることが、先場所はできたと思うので、おのずと結果に出てきたと思うので。今回も、まずは前半戦がヤマ場だと思うので、本当に。そこでどうなるかは、自分次第だと思うので、しっかり、前半戦の5日間を集中して頑張りたいなと思います。

――幕内に上がって2場所とも優勝争いに加わり、優勝への思いはどうですか

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1999年入社。現在のスポーツ部ではサッカー(1)→バトル→五輪→相撲(1)→(5年半ほど他部署)→サッカー(2)→相撲(2)→ゴルフと担当。他に写真部、東北総局、広告事業部にも在籍。
よく担当や部署が替わるので、社内でも配った名刺の数はかなり多い部類。
数年前までは食べる量も社内でも上位で、わんこそばだと最高223杯。相撲担当になりたてのころ、厳しくも優しい境川親方(元小結両国)に「遠慮なく、ちゃんこ食っていけ」と言われ、本当に遠慮なく食べ続けていたら、散歩から戻った同親方に「いつまで食ってんだ、バカヤロー!」と怒られたのが懐かしいです。