【照ノ富士の言葉】「14年間やってきて、今の力士たちが一番強いなと自分の中でも感じる」

名古屋場所で通算10度目の優勝を果たした横綱照ノ富士(32=伊勢ケ濱)が、千秋楽から一夜明けた29日、名古屋市の伊勢ケ濱部屋で会見した。同場所は初日から10連勝し、首位を独走した。だが終盤戦5日間で関脇大の里、前頭隆の勝、大関琴桜に黒星。12勝3敗で並んだ隆の勝との優勝決定戦にもつれたが、力強く勝ちきった。そんな場所を振り返った会見の一問一答を、全て紹介する。

大相撲

10度目の優勝から一夜明け、記者会見する照ノ富士

10度目の優勝から一夜明け、記者会見する照ノ富士

―一夜明けて、優勝の実感は

照ノ富士 そうですね。あの…。まあ、優勝したなって感じですね。

―目標としていた10度目の優勝

照ノ富士 うーん、まあ、目標を立てないと、まあ、きついことを乗り越えられないというのは、やっぱり、ありましたから、その目標の1つとして、2桁優勝というのは目指して頑張ってみましょう、という。まあ、今まで応援してくださった方たちに、常々「2桁優勝を目指して頑張ります」と言っていたことが、果たせたかなと。まあ、自分の中で約束を果たせたなと。今までの(大関から序二段に)落ちた時からでも、まあ、こうします、ああしますということを、今まで果たしてきたので、それができたかなという思いですね、はい。

表彰式のインタビューで笑顔を見せる照ノ富士

表彰式のインタビューで笑顔を見せる照ノ富士

―名古屋で優勝するのは初めて。前日28日の名古屋場所千秋楽の土俵下インタビューで、大きな拍手に沸いていた。名古屋で優勝できたことへの思いは

照ノ富士 もちろん名古屋で優勝ということはなかった。なかったというか、あったんですけど(20年7月場所で優勝も、コロナ禍で東京開催)、名古屋での優勝というのはなかったわけですから、長年応援してくれていた方たちに、その(優勝した)姿を見せたいなという思いでやっていましたね。まあ、毎年。もちろん今年もその思いを変わらずにやっていましたね。

千秋楽パーティー会場で優勝の出迎えを受けた照ノ富士(中央)は、左からおかみの淳子さん、熱海富士、伊勢ケ浜親方、1人おいて宝富士、翠富士、錦富士、尊富士、伯桜鵬らと記念撮影した

千秋楽パーティー会場で優勝の出迎えを受けた照ノ富士(中央)は、左からおかみの淳子さん、熱海富士、伊勢ケ浜親方、1人おいて宝富士、翠富士、錦富士、尊富士、伯桜鵬らと記念撮影した

―今場所は初日から10連勝。休場明けだったが、何日目の相撲で手応えをつかんだか

照ノ富士 いつも(どれか)1つの相撲ぐらいで、つかめるようなものではないから。はい。

優勝決定戦で照ノ富士(右)は隆の勝を寄り切りで破りさがりを外す(撮影・小沢裕)

優勝決定戦で照ノ富士(右)は隆の勝を寄り切りで破りさがりを外す(撮影・小沢裕)

―隆の勝と本割、優勝決定戦と2度対戦。印象は

照ノ富士 まあ、その、本割で当たった時は、自分の気持ちの甘さというか。そして、あの…。作戦失敗というか、そういうことが出たかなと思うし、まあ、それを決定戦で2度と繰り返さないようにという考えでやって、それが結果につながってよかったんじゃないですか。

―今場所、成長を感じた力士は

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1999年入社。現在のスポーツ部ではサッカー(1)→バトル→五輪→相撲(1)→(5年半ほど他部署)→サッカー(2)→相撲(2)→ゴルフと担当。他に写真部、東北総局、広告事業部にも在籍。
よく担当や部署が替わるので、社内でも配った名刺の数はかなり多い部類。
数年前までは食べる量も社内でも上位で、わんこそばだと最高223杯。相撲担当になりたてのころ、厳しくも優しい境川親方(元小結両国)に「遠慮なく、ちゃんこ食っていけ」と言われ、本当に遠慮なく食べ続けていたら、散歩から戻った同親方に「いつまで食ってんだ、バカヤロー!」と怒られたのが懐かしいです。