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サッカーaiブラジル日記
日本代表やJリーグで活躍する選手のピッチ上では知ることができない素顔を伝える雑誌「サッカーai」。ブラジルW杯での現地取材のこぼれ話や、おもしろいエピソード、感動の裏話などを紹介していきます。
川島「結果残せず残念というより悔しい」
コートジボワール戦から一夜明けた15日、日本代表は再びベースキャンプ地のイトゥに戻り、トレーニングを開始しました。冒頭15分の公開練習では、全員でストレッチを中心としたメニューをこなしていましたが、非公開時にはコートジボワール戦で出場機会のなかった選手たちが、ミニゲームなどを行い、ギリシャ戦へ向けて準備を進めています。
練習後、取材に応じたのは7人の選手たち。敗戦の悔しさはもちろんあるようでしたが、皆残り2試合の勝利のために準備をしていくと語り、気持ちを切り替えていました。
日本代表の守護神、川島永嗣選手は次のように語りました。
「ここまで初戦に向けた準備をしてきたので、結果を残せず残念というよりは悔しい。精神的なものも含めて、チームの状態は非常に良いものだったので、だからこそ結果を出したかった。
相手に走らされてしまったといえばそうですし、自分たちがうまく的を絞れないままに、プレッシャーをかけにいってしまった。チーム全体でボールを取りにいかなければいけなかったのかなと思いますけど、それがあの試合ではできませんでした。
W杯の初戦という難しい試合で、自分たちの良さを出さなければいけないという気持ちはあったし、コートジボワールも強くて、あれだけ個の能力がありながらも、組織的にプレーしてきた。そういう中で、自分たちのやろうとすることが、常にできるわけではない。内容ではなく、結果にこだわるところはこだわらなといけないし、それを自分たちでコントロールできなかったのが、初戦だったのかなと思います。
今のチームは攻撃的なスタイルを目指しているので、失点のリスクを冒してでも前へということもあります。でもGKとしては、毎試合必ず0で抑えたいし、点を取られてもいいと思っている瞬間は、ピッチの上にいないときであってもないですし。2失点してしまいましたけど、ディフェンス陣は我慢できる時間は耐えようと体を張って頑張っていた。こういう大会では、一瞬が勝負の分かれ目になるということ。そこは続けてやっていくしかないですし、どこまでそれを突き詰めていけるか。気持ちを切り替えて、またトレーニングを続けていきたい」
◆斎藤学選手(横浜FM)
僕自身、コートジボワール戦の敗戦には、悔しい気持ちがすごくあります。みんなも同じ思いを持っていると思う。本当に次のギリシャ戦が大事な試合になります。
コートジボワール戦の直後から、出番がなかった選手たちが「次! 次!」という声を自然と出していました。なかなか自分たちのサッカーをやらせてもらえなかったのは事実だし、そういう経験がこのチームには少なかったというのもあると思います。
今のこの状況から、次にどうするか。強いチームというのは、大会を戦う中で進化していくものだと思います。繰り返しになるけれど、次の試合が本当に大事。初戦は難しい試合になってしまったけれど、2、3試合目はいい試合を見せないといけない。
個人としては、練習からアピールをして、一日一日を大事に過ごしたい。自分が試合に出たときのイメージは既にある。それを意識しながら練習に取り組んでいくのが大事だと思っています。
◆酒井宏樹(ハノーファー/ドイツ)
今日の練習前、監督から話がありました。詳しい内容は選手の口から話すべきではないと思っていますが、監督は僕たちを信頼してくれているし、僕たちも監督を信頼している。僕たちはいつチャンスが来てもいいように、日々練習から高めていくだけです。
W杯という特別な試合で、しかも逆転負けという厳しい内容ではあったけれど、僕たちはそれぞれプロとして、何百という試合を戦ってきた。気持ちの切り替えは既にできています。4年に一度のチャンスだし、しっかり切り替えてやるしかありませんから。
(コートジボワール戦を振り返って)結果的に難しい試合になってしまった。自分たちのやりたいことを出せた時間もあったけど、それを90分を通してやることはできなかった。ピッチにいた11人は、しっかり戦っていたが、決められてはいけないところで決められて、耐えないといけないところで耐え切れなかったことは事実。でも、11人は出られなかった選手の分も戦ってくれたと思っているし、出ていなかった選手が責めることはできない。
◆長友佑都(インテル/イタリア)
ザッケローニ監督が僕たちに話してくれたことは、詳しくは明かせませんが、コートジボワール戦では、自分たちのサッカーができなかったけれど、過去は変えられないと。チームとして今までやってきたサッカーを、次の試合では必ず見せようというようなことを伝えてくれました。
◆権田修一(FC東京)
今心がけているのは、変に自分を作っても本心でなければ響かないので、素直にいること。コートジボワール戦で出場機会がなかった選手たちは、素直に気持ちを切り替えていると思います。
今から特別なことは必要ないと思っています。決勝トーナメントに行くには、残り二つ勝つしかないことははっきりしているわけですから。
練習前、ザッケローニ監督が話してくれたのは、ここからもう一度一つになろうということ。負けはしたけれど、これですべてが終わったわけではない。リスタートして、またみんなで勝利を目指したい。選手、スタッフには共通意識がある。このチームの一体感には自信があります。
出場機会はなかったものの、僕にとって、初めてのW杯。これが目指してきた舞台なんだと、気持ちを鼓舞して試合に挑みました。感じたのは、どういう大会であっても、一瞬のプレーで流れはかわってしまうこと。それはJリーグでもあることだし、ロンドン五輪でもそうだった。特にW杯に出るようなチームは精度が高いから余計にそうなってしまう。
強い気持ちを持って踏み出したリスタート。まだ1試合目が終わっただけ。イトゥで万全の準備をし、ギリシャ戦に挑む日本代表に期待しましょう!(サッカーai編集部)