【宇都宮ブレックス〈47〉】8月1日ブレックス藤本社長会見全文

宇都宮ブレックスの運営会社、栃木ブレックスの藤本光正社長が8月1日、宇都宮市役所で佐藤栄一市長とともに会見を行いました。2026-27シーズンスタートのBプレミアへの参入審査が今年10月に迫るなか、トップリーグ参入を最優先とし、ブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館、通称ブレアリ)を参入条件に沿うよう改修することになりました。藤本社長は、新アリーナ整備計画のメインパートナーになる予定だった大手企業が契約寸前で方針転換したことを明かしたうえで、新たに別の大手企業と前向きに協議していることを強調しました。藤本社長と佐藤市長の会見内容ほぼ全文です。

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宇都宮の新アリーナ構想経緯

◆2020年11月 宇都宮市の佐藤栄一市長がブレックスアリーナ宇都宮に代わる新アリーナ構想を発表。

◆2021年6月 Bリーグが2026-27シーズンから新しいトップカテゴリーをつくる構想を発表。充実したホームアリーナの確保をはじめ、入場者数や売上高などを参入審査基準とした。

◆2022年6月 佐藤市長が定例会見で新アリーナについて「民設民営になる」「市としても最大限支援する」と発言。

◆2022年9月 Bリーグが総会でトップカテゴリー新設を承認。競技成績による昇格と降格を廃止し、参入基準として「平均入場者数4000人」「売上高12億円」「5000人以上収容などの要件を満たしたアリーナ」などの項目を正式に決めた。

◆2023年6月 栃木ブレックスの藤本光正社長が地元紙の取材で、新B1参入要件に見合うアリーナの整備について「宇都宮市と共に年内に情報を出せるようなスケジュールで動いている」と発言。

◆2023年8月 宇都宮商工会議所が宇都宮市に建設促進の要望書を提出。

◆2023年9月 新アリーナの整備場所について、佐藤市長が宇都宮駅東公園を候補地とする考えを示した。

新アリーナ構想断念ではない

記者会見を行うブレックス藤本社長(右)と宇都宮市の佐藤市長

記者会見を行うブレックス藤本社長(右)と宇都宮市の佐藤市長

(記者会見冒頭)

藤本社長 本日はBプレミア参入に向けた方針についてご説明させていただけばと思います。

要点は2つございます。1点目は、Bプレミア参入審査がこの10月に迫るなかで、現在ホームアリーナとして使用しておりますブレックスアリーナ宇都宮の改修工事を行わせていただいて、審査合格に向けて臨む方針になったというご報告です。

もう1つは新アリーナ計画についてです。これまで宇都宮市様とも進めて参りましたが、こちらに関しては引き続き早期の実現を目指していきます。

この2点について、詳細をご説明させていただきたいと思っております。

まず新アリーナですが、かなり前から、構想の実現に向けて宇都宮市様と協議を始めました。我々だけではやはり難しいので、民間団体、民間企業を含めて様々な方々と協議検討を行い、現在も現在進行形で行っているところです。

ただご承知の通り、建築価格の高騰や建設人員のひっ迫など、外的要因がこのプロジェクトを難しいものにしておりまして、検討に想像以上の時間がかかっています。残念ながら、プレミア参入審査のタイミングには計画の策定が完了できないという見込みがたってしまいました。

私たちはこれまで全力で新アリーナ計画に向き合って参りました。もう少し細かくお伝えしますと、実は1年以上前に、とある業界の企業様と良い出会いがありました。その企業様と本件の検討を進めて、その企業様がこの事業のメインパートナーにほぼ決定しかけました。

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1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。