【宇都宮ブレックス〈58〉】初の「U22枠」選手・石川裕大インタビュー(下)

宇都宮ブレックス初の「U22枠」選手となった石川裕大選手(19)は、辛い時でもバスケットボールをひたすら楽しむことで壁を乗り越えてきました。自分がチームを勝たせるという気概を常に持ち、プロの世界に飛び込みましたが、一方で高いレベルのバスケに戸惑いもあります。ブレックスに加わっておよそ3カ月。今、何を感じ、自らの将来をどう描いているのでしょうか。2回連載の最終回です。(インタビューは9月26日に行いました)

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◆石川裕大(いしかわ・ゆうだい) 2004年11月24日生まれ、宇都宮市出身。2013年から2017年までブレックスのスクールに所属し、2017年から2019年はブレックスU15でプレー。2018年と2019年にはB.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIPで優勝した。帝京高校に進学し、3年間の最高位は都ベスト8。卒業後に渡米し、コンバイン・アカデミーを経て、2024年7月にブレックスの練習生となり、同年9月に「U22枠」選手契約を交わしてプロとなった。176センチ、75キロ。ポジションはポイントガード。

9月26日のチーム練習でチームメイトとともにブラスウェルHCの指示を聞く石川選手

9月26日のチーム練習でチームメイトとともにブラスウェルHCの指示を聞く石川選手

田臥選手からの金言

―アメリカのプレップスクール卒業後、日本に戻ってきました

あと2、3年はアメリカで頑張ろうと思っていました。NCAA(全米大学体育協会)のディビジョン1(トップカテゴリー)のコーチともいろいろ話をしましたが、なかなかタイミングが合わなくて、最後はカレッジを決める段階ではありました。その中でブレックスからお話をいただいて、ユースの荒井尚光コーチ(現ブレックスU18ヘッドコーチ)からも「チャレンジしてみよう」と言っていただきました。どこでプレーしたら自分が一番成長できるかを考えた時に、ブレックスというのはBリーグの強豪ですし、しかも自分の地元のチームに入れるのならこれ以上の事はないと思いました。

―最初に話を聞いた時には驚きましたか

はい、自分が入っていいんですか? みたいな感じでした。チーム名がリンク栃木ブレックスだったころからずっとブレックスの試合を見てきました。田臥さん、(竹内)公輔さん、渡邉さん、遠藤さんという方々がチームメイトにいる。いまだにちょっと信じられない気持ちでいます。

―全く物怖じも気後れもしていないように見えます

ハハッ! そこは関係なしにやろうと思っています。ミスは多いですが引きずらず、しっかり修正して、自信を持って臨んでいこうと思っています。

10月9日のチーム練習でブラスウェルHC(左)とタッチをかわす石川選手

10月9日のチーム練習でブラスウェルHC(左)とタッチをかわす石川選手

9月21日天皇杯・香川ファイブアローズ戦。ベンチから戦況を見つめる石川選手(中)とフォトゥ選手(右)

9月21日天皇杯・香川ファイブアローズ戦。ベンチから戦況を見つめる石川選手(中)とフォトゥ選手(右)

―フォトゥ選手とよくからんでいますね

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1988年入社。プロ野球を中心に取材し、東京時代の日本ハム、最後の横浜大洋(現DeNA)、長嶋巨人を担当。今年4月、20年ぶりに現場記者に戻り、野球に限らず幅広く取材中。