【150秒の青春】梅花高RAIDERS華麗なるトリプル挑戦~金色に輝いた3位

梅花高RAIDERSは勇敢な挑戦者だった。チアリーディングのジャパンカップ日本選手権、ディビジョン1高校の部。高校史上初のトリプル3基に挑んだ梅花高は準決勝を首位で通過した。5年ぶり頂点へ。迎えた決勝で決まったかに思えたトリプルは…。大技に挑み、3位に終わったチームを追った。

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Div1で2位如水館の写真
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記念撮影する如水館と日体大の選手たち(撮影・浅見桂子)

記念撮影する如水館と日体大の選手たち(撮影・浅見桂子)

準決勝を首位通過
5年ぶりVあと1歩

5年ぶりの日本一は手が届くところにあった。

準決勝を1位で突破し、迎えた決勝戦。

その差わずか0.5。

挑戦し続ける梅花。

美しき梅花。

梅花の精神(Challenge&Elegance)は生きていた。

高校生初のトリプル3基に挑み、梅花にしかできない華麗な技を見せてきた。

決勝もノーミスの演技なら、優勝を手中にすることだろう。

いよいよ始まろうとしていた。勝負の150秒が-。

青マットに立った16人は何を考えていたのだろう。

150秒の先にある希望だろうか。

重圧やほんの少しの不安もあったかも知れない。

先に演技をしたのは準決勝2位で大会5連覇を目指す箕面自由学園だった。

ノーミスで272.0をたたき出す。

しかし、RAIDERSの選手たちはそれを知らない。

自分たちの世界に入り、集中力を研ぎ澄ませていたから。

勝負の世界とは、なんて残酷なのだろう。

勝敗を分けたのは、ほんの少しの差だった。

ただ、1つだけ言える。

梅花の演技は確かに、見ている者の心に響いた。

勇敢な挑戦者だった。

彼女たちが流した美しき悔し涙を、ここに描くことにしよう。

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ディビジョン1高校部門 最終成績


順位チーム決勝総得点
1箕面自由学園272.0405.0
2如水館261.5388.5
3梅花246.0379.5

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編集委員

益子浩一Koichi Mashiko

Ibaraki

茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。