【150秒の青春】サッカー元代表の父の教え~箕面自由学園中チア新主将が目指す奪還!

チアリーディングのジャパンカップで3連覇を逃した箕面自由学園中Jr.BEARSが、新体制で動き始めた。ディビジョン1中学部門は伊豆の国PowerfulKidsが優勝し、準Vが堺MARINE。女王奪回に燃えるJr.BEARSの新主将と副将に胸の内を聞いた。

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今後は日体大、目白研心が登場!子ども大会の写真特集も掲載予定です

2024年9月1日、ジャパンカップ・ディビジョン1決勝 箕面自由学園中の演技(撮影・浅見桂子) 
サムネイルの写真はチーム提供=(撮影・岩國英昭)

2024年9月1日、ジャパンカップ・ディビジョン1決勝 箕面自由学園中の演技(撮影・浅見桂子)  サムネイルの写真はチーム提供=(撮影・岩國英昭)

喜んでくれたパパ
奪回へガンバレ!

悔しさは、再び日本一になるための糧になる。

その日はいつものホールではなく、教室での練習だった。

校舎に入ると大きな声が響いてくる。

3年生は修学旅行で不在。1、2年生だけだった。

教室の扉を開くと、たくさんの笑顔があふれていた。そして元気なあいさつ。

今年の夏。“姉貴分”のGOLDEN BEARSが梅花との激しい優勝争いの末に逆転で5連覇を達成した一方で“妹分”のJr.BEARSはまさかの3位に終わった。

あれから2カ月半。

新キャプテンと副キャプテンが決まり、来年1月の全日本中学選手権大会での日本一奪回に向け再スタートを切った。

新主将には胸に秘める思いがあるだろう。

それを聞くための取材でもあった。

「一番喜んでくれたのはパパです。『ガンバレよ!』って言ってくれました」

彼女の父はサッカーの元日本代表。スター選手だった。

こうやって親子をともに取材することになるとは、思ってもいなかった。

まだ私が駆け出しの記者だった頃。

よく覚えている。

日本を背負った彼女の父は、ブラジルのゴールをこじ開けた。

惜しくもオフサイドで“幻のゴール”になったが、それは衝撃的な出来事だった。

ドイツ・ケルンのスタジアムで見たあの光景。堂々と世界と戦った姿は忘れない。

今度は娘が日本一になる番だ。その思いを描くことにしよう。

取材した日は3年生が修学旅行で不在でした。1、2年生だけで記念撮影

取材した日は3年生が修学旅行で不在でした。1、2年生だけで記念撮影

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編集委員

益子浩一Koichi Mashiko

Ibaraki

茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。