【バレー新時代〈6〉】パリ五輪最年少の甲斐優斗 よもやの苦戦インカレで得たもの

大学日本一を争う全日本インカレ「ミキプルーンスーパーカレッジバレー2024」が、26日に幕を開けました。今夏のパリオリンピック(五輪)に出場した2メートルアウトサイドヒッター甲斐優斗(3年)を擁する専大は、1回戦で甲南大に3-1(22-25、27-25、25-23、27-25)で逆転勝ちし、初戦突破を果たしました。関西1部の伏兵に大苦戦を強いられながらも、甲斐が要所で3連続サービスエースをさく裂。代表で磨かれた“技”の一端を披露し、流れを引き寄せました。チーム最多26点を挙げた試合後、安堵(あんど)の言葉とともに未来の代表エースへの覚悟を語りました。

バレーボール

24年7月 パリ五輪アルゼンチン戦に出場

24年7月 パリ五輪アルゼンチン戦に出場

五輪乗り越え絶対的主軸の自覚

あの激闘から約3カ月。甲斐は、大学日本一を決める全日本インカレのコートに立っていた。

3度目の舞台。現在SVリーグ・サントリーサンバーズ大阪で活躍する兄の孝太郎とともに出場した過去2度は、2回戦進出がやっとだった。

今年こそは、目標とするベスト8進出へ-。「毎回そうだけど、結果を出したい。常に安定したプレーができるように」。パリ五輪を経て、またたくましくなった21歳は、チームの絶対的主軸としての自覚いっぱいに力強く踏み出した。

第1セット。チーム初得点はエースの右腕からもたらされた。甲斐が強烈なスパイクを相手コートに突き刺して先制すると、サービスエースも決める幸先の良いスタート。8-2と、序盤から大きくリードを取った。

しかし、一筋縄ではいかなかった。

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スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市出身。小学生時代はレスリングで県大会連覇、ミニバスで全国大会出場も、中学以降は文化系のバンドマンに。
2021年入社。スポーツ部バトル担当で、新日本プロレスやRIZINなどを取材。
ツイッターは@kotakatsube。大好きな動物や温泉についても発信中。