【宮本慎也】乱れた風紀を改善 ソフト小久保監督に見る令和マネジメント術/〈41〉

ゴールデングラブ賞10度の元ヤクルト宮本慎也氏(54=日刊スポーツ評論家)が、ベテラン小島信行記者との掛け合いで展開する連載「宮本慎也 もっと野球を語ろう」。今回はDeNAが4勝2敗でソフトバンクを下した日本シリーズの振り返り…ではなく、両チームのシーズン総括と来季に向けた展望を語ります。まずは、ソフトバンク。

プロ野球

■今回の主なトークテーマ

〈1〉東京本社の評論家陣は、8人全員ソフトバンクの日本一を予想してました…

〈2〉4年ぶりリーグVのソフトバンク。小久保監督によってクリアされた課題とは?

〈3〉日本シリーズには敗れても、来季もソフトバンクは強いのか? 核心に迫る

◆宮本慎也(みやもと・しんや)1970年(昭45)11月5日、大阪府吹田市生まれ。PL学園では2年夏に甲子園優勝。同大―プリンスホテルを経て、94年ドラフト2位でヤクルト入団。ベストナイン1度、ゴールデングラブ賞10度。通算2162試合、2133安打、62本塁打、578打点、打率2割8分2厘。引退後は18、19年にヤクルト1軍ヘッドコーチ。04年アテネ五輪、06年WBC、08年北京五輪代表。現役時代は176センチ、82キロ。右投げ右打ち。


◆小島信行(おじま・のぶゆき)プロを中心とした野球報道が専門。取材歴は30年を超える。現在は主に評論家と向き合う遊軍。投球や打撃のフォームを分析する企画「解体新書」の構成担当を務める。

■「わざわざ持ち出さなくていいんだよ」

小島ついに日本シリーズも終わりました。セ3位のDeNAが、パでぶっちぎりの強さで優勝したソフトバンクを破って日本一。まさかのシリーズになりました。

宮本戦力やペナント、そしてCSでの戦いぶりを見たら、誰もがソフトバンクが優位だと思うよね。

DeNAが勝つ予想したのはOBぐらいじゃないのかなぁ(苦笑い)。それでも4勝3敗でDeNAで、4勝2敗と予想した人なんていないんじゃないの?

小島日刊スポーツの東京本社に所属している評論家は8人いるんですが、全員がソフトバンクの日本一を予想。

宮本さんも4勝2敗でソフトバンクでしたよね?

宮本そんな外れた予想はわざわざ持ち出さなくていいんだよ(笑い)。

小島予想はあくまでも予想ですから。むしろ、DeNAの日本一を予想した人は、どういう根拠で話したのか、もう1度聞きたいですね。

宮本基本的に予想なんだから、どんな根拠を話してもいいんだよ。

極端な話、ケガする選手やケガした選手が復帰までどれぐらいかかるとか、どれぐらいの状態でプレーできるかなんて予想不可能。それに勝負事は実際にやってみなければ分からない。

強いと思われた方が負けたりするから、面白い。今回だってそういう側面が大きかったんじゃない? なんといってもDeNAはリーグ3位からの下克上だからね。

小島ソフトバンクの日本一を予想した人が、このシリーズの盛り上げに一役買ったんですね(笑い)。

宮本そういうことにしておきましょう。

それじゃ、反省の念を込めて日本シリーズを振り返って評論します?

■「侍ジャパンも、ベンチでガムをかんでいる選手をほとんど見かけなかった」

小島いやぁ、反省しなくていいです。それより今回は趣向を変えて宮本さんのお話を聞こうと思っているんです。

日刊スポーツでは宮本さんの予想や試合の評論はやっていますし、宮本さんのYouTube「解体〝慎〟書」で日本シリーズの総括はやっていますから。

宮本それじゃ何を話せばいいの?

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プロを中心とした野球報道が専門。取材歴は30年を超える。現在は主に評論家と向き合う遊軍。
投球や打撃のフォームを分析する企画「解体新書」の構成担当を務める。