【スケート×勉強〈5〉】中庭先生の「私語を禁止しない」指導で生まれる効果

フィギュアスケート界では異例の“異業種対談”が実現しました!

MFアカデミーで渡辺倫果選手や中井亜美選手らを指導する中庭健介コーチ(42)が、「授業をしない塾」がキャッチフレーズの学習塾・武田塾御茶ノ水本校の清水曉校舎長(26)と対談を実施しました。

最終回となる第5回では、指導者のあり方をテーマとし、両者の共通項を深掘り。練習中の私語を許容している理由や、大学生が講師を務めることの効果などを語り合いながら、“業界のあるある打破”への思いを交わしました。

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清水校舎長(左)の話に真剣に耳を傾ける中庭コーチ

清水校舎長(左)の話に真剣に耳を傾ける中庭コーチ

実績と指導力は別物

清水 ここまで「フィギュアスケートに取り組む過程で何かを学んでくれたら…」というお話を伺ってきましたが、私も同じ思いを抱いています。大学受験でのノウハウを仕事で活用するのは塾業界で働く人くらいなので、その過程で何を学ぶかのほうが重要になります。

中庭 そうですね。そのためには指導者がどうあるかも大切です。私は高校時代に数学が嫌いだったんですが、「先生の教え方が悪い」「平均点を取れないのは先生のせいだ」と何となく決めつけてしまっていたところがあります。もちろん、自分の努力不足ではあるのですが…(笑い)

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。