【島田麻央の言葉】3A+4回転ジャンプを跳び分ける心構えとは/GPファイナルまとめ

<フィギュアスケート:ジュニアグランプリ(GP)ファイナル>◇中国・北京◇ジュニア女子シングル

島田麻央(15=木下アカデミー)が日本勢初の連覇を成し遂げました。トリプルアクセル(3回転半=3A)と4回転ジャンプの同時成功も日本女子初。公式練習、SP、フリー、一夜明けの言葉を通して快挙を振り返るとともに、大技を2本そろえる極意についてもポイントを明かしました。

フィギュア

GPファイナルジュニア女子シングル成績


順位選手名SPフリー合計
1島田麻央68.27138.06206.33
2シン・ジア69.08131.67200.75
3上薗恋奈67.87128.59196.46
4キム・ユソン62.71127.77190.48
5中井亜美65.04122.00187.04
6クォン・ミンソル62.12120.94183.06

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女王として臨むジュニアGPファイナル

12月6日 公式練習を終えて

――滑った感触はいかがですか

島田 最初はいつもと違うリンクだったので、少し慣れなかったんですけど、どんどんやっていくうちに慣れてきて、いつも通りの自分のジャンプに途中からなれたと思います。

――氷の感触はいかがですか

島田 いけるんじゃないかなと思います。

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア女子の島田

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア女子の島田

――4回転トーループとトリプルアクセルの調子はどうですか

島田 トリプルアクセルは、4回転より波がなく跳べるようになってきていて。4回転はまだ安定はできていないんですけど、全日本ジュニアの時よりかは安定しているかなと思います。

――ジュニアGPファイナルは去年の女王として臨みます。プレッシャーはありますか

島田 やっぱり全日本ジュニアのときに、「ユースオリンピックに絶対出たい」っていう思いがすごく強くて、それで失敗をしてしまったので、今回は「連覇」っていうのが頭に今もよぎってしまうんですけど、それを1回忘れて、「自分の納得いく演技をする」っていうふうに思えたら、良い演技ができるんじゃないかなと思うので、切り替えていきたい。

――前回と違って時差がないので、自信があるのではないですか

島田 自分は時差を結構感じるタイプなので、けっこう時差がないってことはありがたいことなんですけど、その代わり、1日着いて1日練習して試合なので、それは少しいつもより短いかなと思います。

――全日本ジュニアの時は、ユース五輪に出たいって思いが強くて緊張しましたか。

島田 すごい緊張もあって、ユースオリンピックに出れなかったらっていうのも思ってしまいました。

――どういう理由から、その思いが強くなりましたか

島田 ユースオリンピックは年齢の幅が狭いので、出られるとしたら今回が最後のチャンスだったので、すごく出たいなって思いました。

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア女子の島田(左)に指示を出す浜田コーチ

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア女子の島田(左)に指示を出す浜田コーチ

――島田選手は大会で崩れる印象はありませんが、どういう変化がありましたか。

島田 練習と自分が違うのは、緊張がすごくするタイプで、足が震えてしまったり、足に力が入らなくなってしまうのが、練習と本番の違うところです。

――去年も全日本で「緊張した」と言っていたが、あの大会は鬼門ですか

島田 去年のファイナルも、すごく大きな会場で出させて頂いたんですけど、全日本はさらにお客さんの人数も多かったので、そのたくさん観客がいる大会っていうのも初めてだったので、そこにも緊張しました。

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。