【青木祐奈の言葉】「勝っていく上で必要」SP10位もこだわった連続3回転/現地限定

【アレン=藤塚大輔】青木祐奈(22=MFアカデミー)は、ほろ苦い海外開催のGPシリーズ初陣となりました。

3番滑走で56・51点の10位発進。冒頭の3回転ルッツが乱れて単発となり、演技後半のフリップにループをつける連続3回転ジャンプでリカバリーを目指しました。挑戦の結果は2つ目のループで転倒。ジャンプ2本のミスで得点を伸ばせませんでした。

現地取材メディアのみが聞いた17日の公式練習、この日のSPを終えた思いを「青木祐奈の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカ>◇10月18日(日本時間19日)◇テキサス・アレン◇女子ショートプログラム(SP)

スケートアメリカ女子SP成績


順位選手名SP
1イザボー・レビト68.43
2ブレイディ・テネル66.99
3渡辺倫果66.54
4樋口新葉66.12
5ニーナ・ピンザローネ62.85
6キム・ミンチェ60.66
7エリス・リン・グレイシー60.22
8リビア・カイザー58.72
9オルガ・ミクティナ56.81
10青木祐奈56.51
11ソフィア・ステピチェンコ44.56
12レア・セルナ42.85
公式練習で笑顔を見せる青木(撮影・藤塚大輔)

公式練習で笑顔を見せる青木(撮影・藤塚大輔)

「こっから見せるぞ!」

SPを終えて

―演技を終えていかがですか

そうですね。本当に今は「悔しい」というよりは「自分としても残念」というか…。やっぱりジャンプ自体、こっちに来てからあんまり合っていなくて、10月に入ってからもちょっと体調も良くなかったので、100%の自信っていうのがなかったです。その中でもステップだったり、表現の面では、さっきのショートもしっかり自分のできることはできたかなと思うので、いったん忘れて、フリー頑張りたいです。

女子SPの演技をする青木(共同)

女子SPの演技をする青木(共同)

―昨日「ふわふわしている」と話していました。ルッツの浮き上がりは、いかがでしたか

そうですね。浮きも良くなかったですし、ちょっと緩かったので、クオーターもついていたんですけど、ちょっと回転が回りきらなくなって、ループがつけられなかったかなと思います。

―フリップ―ループは跳んだ感じ、いかがでしたか

そうですね。この前のブロック(東京選手権)でもルッツがコンビネーションにならなかったので、そこから1カ月弱、ルッツ―ループを跳べても、フリップ―ループを後半に入れる練習をずっとしてきて、自分としても、そこに対しての不安はなかったです。割と自信を持って「フリップ―ループを3―3でやるぞ!」と思って臨んだんですけど、ちょっとやっぱりフリップを降りてから、ちょっと沈んでしまったというか…。左に外れてしまったので、そこで伸びきらなかった。ちゃんと浮き上がれなかったかなと思います。

女子SPの演技をする青木(共同)

女子SPの演技をする青木(共同)

―「緊張している」という話を昨日もしていましたが、滑ってみていかがでしたか

そうですね。やっぱり緊張はあったんですけど、昨日よりはちょっと落ち着いたというか。6分間に入る時も、エキシビションみたいな感じの盛り上がりというか、会場で、自分はすごくそれが楽しかったので、緊張は少し抑えてできたかなと思うんですけど、やっぱりなんだろう…。自信がなかったかなと思います。

女子SPの演技をする青木(共同)

女子SPの演技をする青木(共同)

―「こういうスケーターもいるんだ、というのを海外のファンにも見せたい」と話してきました。ジャンプはうまくいかなかったかもしれませんが、表現の面ではどうですか

そうですね。本当にちょっとジャンプが決まらなくて、スピン中にちょっとがっかりしていたんですけど、ちゃんとステップから「こっから見せるぞ!」と思って、本当に忘れて、しっかりとそこを切り替えてできたかなと思います。

女子SPの演技をする青木(共同)

女子SPの演技をする青木(共同)

女子SPの演技を終え、キスアンドクライで手を振る青木(共同)

女子SPの演技を終え、キスアンドクライで手を振る青木(共同)

―2つ目にループをつけるのは、トーループよりも体力的にきついのでしょうか

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。