【三浦佳生の言葉】「三浦あるあるというか…」気持ちのジャンプに反省?/現地限定

【アレン=藤塚大輔】ショートプログラム(SP)2位発進の三浦佳生(19=オリエンタルバイオ/明治大)はフリーで179・13点とし、合計278・67点で総合3位となりました。左脚の状態が万全ではない中、GPシリーズでは5大会連続の表彰台。「気持ちっしょ」と気合十分の演技を披露しました。

次戦のNHK杯(11月8~10日)へ向け、友人でありライバルの鍵山優真へ対抗心を燃やしています。現地取材メディア限定で聞いた演技直後の“佳生節”を「三浦佳生の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカ>◇10月20日(日本時間21日)◇テキサス・アレン◇男子フリー


順位選手名SPフリー合計
1イリア・マリニン99.69190.43290.12
2ケビン・エイモズ92.04190.84282.88
3三浦佳生99.54179.13278.67
4ニカ・エガゼ93.89167.82261.71
5デニス・バシリエフス85.10166.37251.47
6島田高志郎81.88137.80219.68
7マキシム・ナウモフ73.11143.27216.38
8吉岡希80.79135.13215.92
9ウェスリー・チウ66.86140.08206.94
10ルカ・ブルサード65.31141.26206.57
11フランソワ・ピトー56.16146.80202.96
12ドノバン・カリーヨ67.48128.32195.80
フリー当日の公式練習に参加した三浦(撮影・藤塚大輔)

フリー当日の公式練習に参加した三浦(撮影・藤塚大輔)

「那須川天心さんに助けられました」

男子フリーを終えて

―今回の結果についてはいかがですか

ちょっと悔しい面もありますが、今できる自分のベストは尽くしました。降りた瞬間に回転不足だなというジャンプはあったんですけど、その中でもこの厳しい状況下でこれだけまとめきれた自分を褒めてもいいんじゃないかなって思います。

―演技後はセーフのポーズを取っていました。あれは何に対してですか

全体的に耐えているような演技だったので。でも最初から耐える前提で今日はいたので、とにかく大きなミスがないように、なんとしてもコンパクトにまとめきることが今日の目標でした。それはできたかなと思います。

―構成はいつ決めましたか

ループはギリギリまで粘ったんですけど、6分間で1本もトライすらできなかったので、これは状態が全然良くないなって思って、抜きました。入れていたらまとまった演技にはなっていなかったので、この選択は正解かなと思います。

―演技前も痛み止めを飲みましたか

もちろん飲んで。もう万全な対策はしてきました。

フリーを終えて観客にあいさつする三浦(撮影・藤塚大輔)

フリーを終えて観客にあいさつする三浦(撮影・藤塚大輔)

―演技中は痛みは感じましたか

トーでちょっと痛みはあるんですけど、そんなこと気にしていられないので。自分がほんとにできることを尽くすということに集中して、今日はトーも何が何でも跳んでやると。その意思表示はできたかなと思います。2本目のトーで4―3が入ったので、後半に結果オーライでよかったのかなと。

―GPファイナルへ向けてはいかがですか

このままだとちょっと厳しいです。よほど他のグランプリが荒れないとちょっと厳しいかなというところなので。イリア、アダム、優真はほぼ行くと思うので、残り3枠の争い。僕の場合はNHK杯で1位を取らないとキツイんじゃないかなと思います。最低でも2位。優真がいるグランプリでどれだけ彼と戦えるか。もう彼に勝つ前提でいかないと、ファイナルは厳しいんじゃないかなって。今日の結果には満足しているんですけど、どちらかというとそっちの悔しさがあります。順位が大事なので、そこがやばいなって感じですね。

表彰式に出席した三浦(撮影・藤塚大輔)

表彰式に出席した三浦(撮影・藤塚大輔)

―今回の演技は自信になりますか

演技内容はすごく良かったです。順位以外は満足のいくものだったので、順位も妥当は妥当ですが、点数云々ではなくて。ただ単に順位、ファイナルに行くために。そこがやっぱりちょっと今後厳しくなってくる。わあ、どうしよう。

―鍵山選手に勝つにはどうすればよいと思いますか

ノーミス必須ですよね。かつ、こんなもがきでやるんじゃなくて、本当に余裕のあるジャンプ、スケートをしなきゃいけないので。どうしようかな、ちょっとやばいですね。やっちまったなあ。

―2位にはなりたかった

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。