【渡辺倫果の言葉】タイミング→スピード×力を一気に 3Aの跳び方の変化/現地限定

【アレン=藤塚大輔】グランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカで2位に入った渡辺倫果(22=三和建装/法政大)が、次戦までの課題に代名詞トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を挙げました。

現地取材メディア限定のフリー一夜明け取材では、普段の練習スタイル、エキシビション曲を選んだ理由、3回転半へのこだわりなどを細かく話しました。

「渡辺倫果の言葉」として、お届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカ>◇10月20日(日本時間21日)◇テキサス・アレン

スケートアメリカを終えて一夜明け取材に応じる渡辺(撮影・藤塚大輔)

スケートアメリカを終えて一夜明け取材に応じる渡辺(撮影・藤塚大輔)

「跳べる時は跳べます」

一夜明け取材

―フリーから一夜明け、心境はいかがですか

(悔しさが)ちょっと増えました。悔しさ60~70(%)。(一方で)このオフシーズン、1カ月ちゃんとやってきたものがちゃんとできたと思うのが30~40%くらい。ちょっと悔しさが増えました。

―アクセルを抜いた構成で200点は超えたかったですか

200はいきたかったですね。

―200点にいけば優勝も見えていました。悔しさはありますか

全体的にジャンプの質で「もうちょっといいものができたんじゃないかな」と思うのがほとんどです。

フリーの演技をする渡辺倫果(共同)

フリーの演技をする渡辺倫果(共同)

―練習でトリプルアクセルはどのぐらいの成功率ですか

本当に日によります。良い時はすごく良いし、跳べない時はとことん跳べないし。ちょっとまだ波が少しある状態なので。

―波がある理由はありますか

そこを模索している最中ではあるんですが、もちろん試合の時に、試合期間中とか「常に良い」ってことは絶対にないので。いかに悪くなった時にどういい方向に持ってこられるのかが、最終的には重要になると思います。まだそこに行き着くためのものが足りていないです。

―体の軽さや重さなどは関係ないですか

どちらかというと、跳べる時は跳べます。全然疲れていなくてリフレッシュした後だけど、全然跳べないという時もあります。その情報収集がまだ追いついていない状況です。

―参考にしているトリプルアクセルを跳ぶ選手はいますか

うーん、完全に自分の跳び方になっているので。自分の一番良かったアクセルとかを見ながら、ああでもない、こうでもないと言って、少しずつ調整をしながらやっています。

―トリプルアクセルと、その他の練習のバランスはいかがですか

やるべきことの1つとして、セカンドトーループはどこからでもつけられるように、どのジャンプからでもつけられるようにしてきました。今まではずっとループ―トーばかりやっていたんですけど、今はルッツ―トー、ループ―トー、フリップ―トーを全てやるようにしていて。セカンドトーがどの状況でも、どのジャンプからでも跳べるように、というのをまずは重点的にやってきました。なので、この1カ月間は、トリプル―トリプルのところはちゃんとできたので、ここから1カ月はトリプルアクセルを重点的に練習していければいいと思っています。配分としては、アクセル70%の配分でいこうかなと思います。

2位の渡辺倫果(左)、中央は優勝した樋口新葉、右は3位のイザボー・レビト(共同)

2位の渡辺倫果(左)、中央は優勝した樋口新葉、右は3位のイザボー・レビト(共同)

―2位という結果は「踏みとどまった」という感じですか

なんとか耐えたっていう思いです。

―出場すれば2年ぶりとなるファイナルへの思いはいかがですか

本文残り62% (2021文字/3235文字)

岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。