【坂本花織の言葉】脚がブルブルブルブル…“自分の中の自分”との会話は?/現地限定 

昨季GPファイナル女王の坂本花織(24=シスメックス)がショートプログラム(SP)で首位発進しました。

ジャンプ3本を着氷させて74・97点。2位のアリサ・リュウ(米国)に7・29点差をつけましたが、本番までの過程を踏まえて満足はありませんでした。

タンゴの難しさ、緊張との向き合い方などを話した現地取材メディア限定のやりとり。前日に行われた公式練習後も合わせて「坂本花織の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダ>◇10月25日(日本時間26日)◇カナダ・ハリファクス◇女子ショートプログラム(SP)


順位選手名SP
1坂本花織74.97
2アリサ・リウ67.68
3キミー・レポンド66.94
4吉田陽菜65.32
5マデリン・シーザス65.28
6エリス・リン・グレイシー58.64
7カイヤ・ライター57.66
8キム・イェリム56.12
9サラ・モード・デュピュイ54.15
10松生理乃52.31
11ウィ・ソヨン47.86
12エカテリーナ・クラコワ47.31
女子SPの上位選手による会見で質問に応じる坂本(撮影・藤塚大輔)

女子SPの上位選手による会見で質問に応じる坂本(撮影・藤塚大輔)

タンゴの難しさ

SPを終えて

―演技を振り返っていかがですか

「内容がどうだったんだろうな」と思って。跳んで3―3(の回転)が足りていないというのは、明らかに分かっていて。たまたまできたのは良かったと思うんですけど、練習であんまり決まっていなくて、今日たまたまできたっていうのは再現性は微妙みたいな感じなので、練習でノーミスして、しっかり本番でもってい

うようにやりたいので。今日ので満足しちゃいけないなとは思います。

女子SPで首位に立った坂本花織(共同)

女子SPで首位に立った坂本花織(共同)

―点数と内容にギャップがある感じですか

思ったより…出た(笑い)。なんか今日、最初から最後まで脚の震えが止まらなくて、珍しくめちゃめちゃ緊張して、でもいい経験にはなったかなと思います。

女子SPで首位に立った坂本花織(共同)

女子SPで首位に立った坂本花織(共同)

―午前中の練習でうまくいっていないところがあったのですか

午前中というか、日本で練習している時からショートの3―3はちょっと鬼門だったので。練習でやるときは普通にできるんですけど、どうしても3―3の前になると「あぁ、3―3来た」ってなっちゃうので、それがなくなれば自信を持っていける。試合を重ねて、そこまで自信を持ってできるようになったらいいなと思います。

女子SPの演技を終え、キスアンドクライで笑顔を見せる坂本花織(左)(共同)

女子SPの演技を終え、キスアンドクライで笑顔を見せる坂本花織(左)(共同)

―競技会で滑ってみてタンゴの難しさはありますか

なんか音に合わせようとすると、動きがダラダラダラってしてしまうんですよ。でもタンゴは動きを機敏にしないといけないのでパッパッと顔の向きを変えたり、振り付けをやったり、流れずに、切り返しよくやりたいと思うので、練習の動画とかを見ていて「ちょっと良くなったな」っていう部分と「やっぱりここは音をハメようと思ったら流れるな」っていう部分がまだあるので、そこはまだハマりきっていないなっていう感じがします。

―得点より内容重視という今大会ですが、SPで自分に何点ぐらいあげられますか

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。