現地限定【吉田陽菜の4日間】初優勝ご褒美、倫果ちゃんをたたき起こして…/中国杯

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第4戦中国杯>◇11月12日◇重慶華西文化スポーツセンター

シニア本格参戦1季目の吉田陽菜(18=木下アカデミー)が、GP2戦目にして初優勝を飾りました。

フリーは全体トップの139・32点を記録し、合計203・97点でショートプログラム(SP)3位から逆転。トリプルアクセル(3回転半)への挑戦と、失敗後も立て直す地力を証明し、将来への希望が膨らむ大会となりました。

9日の公式練習から12日のフリー一夜明け取材にいたるまで、現地限定の「言葉」をお届けします。

フィギュア

中国杯・女子シングル成績


順位名前SPフリー合計
1吉田陽菜64.65139.32203.97
2渡辺倫果65.09138.13203.22
3ルナ・ヘンドリックス70.65130.84201.49
4ニーナ・ペトロキナ62.58125.46188.04
5マデリン・シーザス61.53118.05179.58
6キム・イェリム59.56117.12176.68
7エカテリーナ・クラコワ57.37115.78173.15
8ホンイー・チェン62.57106.09168.66
9オードリー・シン50.97105.87156.84
10イ・ジュウ50.96103.62154.58
11シャンイー・アン61.8690.50152.36
GP初優勝を飾った吉田、左は2位渡辺、右は3位ヘンドリックス(ロイター)

GP初優勝を飾った吉田、左は2位渡辺、右は3位ヘンドリックス(ロイター)

メダルを披露する吉田(右)と渡辺(ロイター)

メダルを披露する吉田(右)と渡辺(ロイター)

優勝した吉田(中央)、左は2位渡辺、右は3位ヘンドリックス(ロイター)

優勝した吉田(中央)、左は2位渡辺、右は3位ヘンドリックス(ロイター)

「アクセル、いい感覚で跳べている」

11月9日 公式練習より

――曲かけが終わってからも、いいジャンプが跳べていたような感じがしました

吉田 氷の感覚は昨日、今日でつかんできて、曲では自分が思った通りのカーブにいけなくて(3回転半を)失敗してしまったんですけれど、その前後で自分のイメージ通りのジャンプが跳べていたので、しっかりと自信を持って、明日、明後日と跳んでいければ大丈夫と思います。

――前回がGP初戦。今回、気持ちの余裕はありますか

吉田 自分は今シーズンが初めてのGPなので、失う物はないので、初戦も今回も「自分の演技をしよう」という気持ちが一番強い。今回もしっかりと自分に集中して、練習通りに演技ができたらと思います。

――GP初戦からここまでは、どのような練習をしてきましたか

吉田 もちろんジャンプの調子を上げることもしていたのですが、やっぱりシニアで戦うにはスピード、表現力が足りないので、スピードを出す練習を重点的にしました。

――アクセルの調子はいかがですか

吉田 今日も2本、自分の中ではすごくいい感覚のものが跳べた。昨日も調子が良かった。この氷でも、いい感覚で跳べているかなと思います。

――曲かけの転倒はたまたま…という感じでしょうか

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。