【高橋大輔の言葉】独自の発想!? 多忙な日々「朝昼晩と考えないように…」

プロフィギュアスケーターの高橋大輔さん(38)が9月16日、KOSE新横浜スケートセンターで「スカイコート」のスケート教室に参加しました。

初心者から経験者まで95人の子どもたちに滑る楽しさを伝え、イベント後には囲み取材に登場。この日の内容を含めて多岐にわたった話題に対し、自らの思いを飾らずに明かしました。

現地取材限定のやりとりを「高橋大輔さんの言葉」として、お届けします。

フィギュア

スカイコートのスケート教室に参加後、ポーズを決める高橋大輔さん(以下、撮影はすべて松本航)

スカイコートのスケート教室に参加後、ポーズを決める高橋大輔さん(以下、撮影はすべて松本航)

「スピンは…面白さはないと思いますね(笑い)」

―今日、子どもたちを指導されていかがでしたか

高橋さん 今日はスケートをされている方から、初めての方まで結構幅広かったので「どうなるかな」と思ったんですけれど、アシスタントの先生のお力を借りながら、ちょっとの時間でしたが(各グループを)回らせていただきました。みんなすごく意欲的に取り組んでくれたので、すごく楽しかったですし、最後に「スケート楽しかった人~?」と聞いたら、みんなが「はい!」と言ってくれたので、すごくうれしかったです。

―経験者のグループに対してはスピンを指導されていました。なぜでしょうか

高橋さん (グループに)先生がついてくれていて、その先生がスピンを始めたので、スピンはそんなに得意じゃないんですけれど(笑い)、(まずは子どもたちに)見せていただいて。テクニックというよりは「どうやったら、きれいに見えるか」というのを中心にやらせてもらいました。やっぱり見栄えというのが一番点数に響いてくるので、小さい時からやっていると、すごく楽。「1つの気づきになればいいな」と思って、やらせていただきました。

スカイコートのスケート教室を終え、ポーズを決める高橋大輔さん(右から5人目)ら指導陣

スカイコートのスケート教室を終え、ポーズを決める高橋大輔さん(右から5人目)ら指導陣

―ジャンプをやりたがる子どもが多い中で、スピンの面白さはありますか

高橋さん スピンは…面白さはないと思いますね(笑い)。スピンって一番大変というか、体力も使いますし、練習すればするほど上手にはなっていくと思います。今は特にルールもいろいろ変わって、結構スピンでも点数を取れるようになってきたみたいですし。スピンだけは本当に地道にやるしかないものだと思うので「今の子たちは本当に大変だな」と思っています。でも、スケートにあまり詳しくない人たちは、結構スピンとかで「きれいだな」と思う人がすごく多いので、そこがすてきに見えれば、ショーだったりで滑る時にもスピンだけでも魅せられる。そういうことができるだけでも、プラスになると思います。力を入れてやってもらいたいなと思います。

―スケート教室をやるやりがいや、価値をどのように捉えていますか

高橋さん やっぱりスケートをやったことがない人たちと触れ合うことって、すごく新鮮で、このきっかけを通して「スケートの魅力を感じてくれたらうれしいな」という思いがあるので「どれだけ楽しくできるか」というのは考えます。初めてその世界に触れ合うっていうことで、人それぞれ何がきっかけで、その道に進むか分からないので、こういった活動機会はスケート界にとって、すごくいいことだと思います。もうスケートを始めている子たちは、これからどんどん年齢が上がるごとに大変なことしかなくなってくると思うんですけれど、小さいうちはただただ楽しめる時だと思うので、どれだけスケートが楽しいか。ちょっとしたことで変わったら自信にもなるし、その楽しい思い出がたくさんあればあるほど、長く続けていけると思うので。普段の先生から聞くことは毎日で、毎日聞くことは忘れることもあると思う。「“たまに”の刺激」みたいな感じで、たまにやることは楽しいですし、そこで気づくこともあるだろうし、すごくこういう機会って、なかなかその子たちが作りたくても作れない機会ではあるので、参加していただいて、何か1つでも自分の刺激になればいいなと思っています。

―「“たまに”の刺激」を与える側として、心がけていることはありますか

高橋さん 心がけていることは、普段言われたら嫌なことを、すごく言うようにしています(笑い)。僕も小さい時に上手な選手に言われた一言が残っていたり、そこで褒められて「頑張ろう」っていう気持ちになったりする。一応、まだその立場かなと思っているので、しんどいことを楽しく伝える。それが(子どもが)「きついけれどやっていこうかな」という気持ちになるのかなと思います。

―高橋さんご自身は小さいころに、有名な方に教わったことはありますか

高橋さん 僕は岡山の方だったので、すごい選手には小さい時には会えなかったですけれど、初めてノービスの大会とかに出て、本田(武史)選手とかに「頑張っているの?」って言われたりしたら、すごくうれしかったですし、それこそ荒川(静香)さんとかもそうですし。「その時の思い出って、残っているな」って(今も)思います。

436分の15の栄誉

―ご自身がデザインしたリノベーション物件が「Design Award2024」のファイナリスト優秀作品に選出されました

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。