集大成のラストシーズンへ、白岩優奈の思い「妥協せずに終えたい」/単独インタビュー

全日本ジュニア選手権で銀メダル2度の実績を持つ白岩優奈(22=関大)が今季、氷上に戻ってきました。

1年3カ月ほどの休養期間を経て、2023年3月に公の場で演技を披露。23~24年シーズンは全日本選手権に出場し、22位となりました。

年が明けると日本学生氷上選手権(インカレ)を経て、2月23日には明法オンアイスにゲスト出演。会場の東京・ダイドードリンコアイスアリーナで日刊スポーツの単独インタビューに応じました。

大学は1年間休学していたことにより、4月から最終学年。今後の人生、ラストシーズンとなる来季に懸ける思いを尋ねました。

フィギュア

「明法オンアイス」のエキシビションの演技で笑顔の白岩

「明法オンアイス」のエキシビションの演技で笑顔の白岩

「ちょうど今、就活で自己分析をしています」

――今回、明法オンアイスに出演した経緯を教えてください

白岩 関西大学と明治大学さん、法政大学さんは起源が同じだそうです(1873年に明治政府の法律顧問としてボアソナード氏が来日。同氏に学んだ若者が創設した3大学として共通点がある)。この間のインカレの時に、法政大学の竹内洋輔さんから、お話をいただきました。

――学生で作り上げるショーはいかがですか

白岩 いろいろな大学の(部内の)交流の仕方を見て、とても勉強になります。懐かしい再会もありました。明治大学の堀見華那ちゃんは、ノービスの野辺山合宿の時に同じグループでした。試合で何度かお見かけしたのですが、今回、直接関わることができたので、すごく久しぶりでうれしかったです。

関大たかつきアイスアリーナ前で笑顔を見せる白岩(2023年3月撮影)

関大たかつきアイスアリーナ前で笑顔を見せる白岩(2023年3月撮影)

――3大学に限らず、同い年の4年生は今季が最後となった選手がいました

白岩 私も「2024年に卒業して引退する」が、普通だと思ってスケートをやっていました。人それぞれの人生の選択肢があると感じていますし、みんな、人生を一生懸命歩んでいっていると思います。スケート人生でつらいことも、楽しいことも経験しましたし、それは同い年の子たちも経験したと思います。とにかく私は、彼女たちがこれからの人生を幸せで過ごせる選択をし続けられたらいいなと思います。ライバルだったのですが、今はとにかく応援しています。

――ご自身も大学最終学年が迫ってきました

白岩 気づいたら「もう卒業ですか?」という感じで、あっという間です。何か成長したのかと言われたら、別に成長していないと思うのですが(笑い)、卒業後は社会に出ていくことになる。スケートの活動の中で培ってきた忍耐力、何かに向けて逆算をしていく力は、これからの社会で絶対に生きていくと思います。ちょうど今、就活で自己分析をしています。あらためてスケートをやってきて、多くの経験をさせてもらったと感じています。

――一般学生と同じような就職活動をしているのですか

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。