【教えて!りくりゅう第3弾〈2〉】〝璃来ちゃんの水筒〟はなぜ、途中から変わった?

皆さまからご好評いただいた「教えて!りくりゅう」の第3弾を迎えました。

フィギュアスケートのペアで結成5季目を駆け抜けた三浦璃来(22)木原龍一(31)組(木下グループ)。今季は木原の「腰椎分離症」で前半戦の欠場が続きましたが、4大陸選手権、世界選手権でともに銀メダルと世界トップクラスの実力を示しました。

日刊スポーツ・プレミアムでは一時帰国中の4月に「りくりゅう」を取材。読者の皆さまから寄せられた質問を持ち込むと、和やかな雰囲気で2人は素直な思いを言葉にしました。

4週にわたって掲載する特集の第2回は「競技の裏側編」をお楽しみください。

フィギュア

英語を分からないフリをする?!

ファンから寄せられた質問に三浦選手と木原選手が、丁寧に答えてくれました。

――試合前の取材やオフ期間は割とおふたりとも髪が長めな印象ですが、試合のときは2人とも髪の毛がさっぱりしている印象です。試合前に髪を切るとか決めているのかな? と勝手に思っているんですが、そうなんでしょうか? また、カナダの美容室って日本と違いますか? 髪形のニュアンスとか伝えるの大変そう、とか、いろいろ考えています。(質問者:銀次)

ファンの質問に答える三浦璃来(左)と木原龍一(撮影・鈴木みどり)

ファンの質問に答える三浦璃来(左)と木原龍一(撮影・鈴木みどり)

木原 日本人の美容師さんがトロントにいらっしゃって、いつも切っていただいています。

三浦 龍一くんが毎回すごいのが〝試合の●週間前〟ってなると、予約を入れるんです。

――2人で同時に散髪するのですか

木原 (切るタイミングは)バラバラですね。僕は大体2~3カ月に1回切らないと、ボリュームが出てしまう。オフシーズンにイベントに呼んでいただく前には、必ず美容室に行くようにしています。

三浦 私は、今年だと4大陸の2週間前に切りました。

――おふたりともトロントの同じ美容室ですか

三浦&木原 はい。

――いつも優しく穏やかそうなブルーノ・コーチですが、怒られた、または怖かったエピソードはありますか?(質問者:みお)

世界選手権ペアSP、メダルを手に笑顔を見せる、左からブルーノ・マルコットコーチ、三浦、木原(2023年3月22日撮影)

世界選手権ペアSP、メダルを手に笑顔を見せる、左からブルーノ・マルコットコーチ、三浦、木原(2023年3月22日撮影)

三浦 今は怒られないのですが、組みたての頃に「自分がやっているつもりでも、相手からしたら何も変わっていない。お前は分かっているのか!」って言われたことはあります。その時は英語もそんなにできなかったので「むっちゃ怒られているな」っていうのは分かっていたんですけれど(笑い)。「自分はやっているつもりなのに、何が変わっていないんだろう?」というのはありました。

木原 ブルーノ・コーチは「リクは英語はすごく分かっているんだ。でも、僕に怒られている時は、英語を分からないフリをするんだ」って冗談で言っています(笑い)。「リクは英語が分からなくなる」って(笑い)。

三浦 よく言われます(笑い)。

木原 「彼女はちゃんと英語を話せる。でも、僕が怒ると、彼女は英語が分からなくなる」って(笑い)。僕はあんまり怒られないです。でも、気持ちの面で怒られることはありますね。ネガティブになっていたり…。できなくて怒られることはまずないです。気持ちの部分で「そんな弱気じゃダメだ」とか。無意味に怒られることは、絶対にありません。

三浦 本当に今はすごくいい練習を積んでいるので、怒られること、最近ないよね? 

木原 そうですね。気持ちを奮い立たせていただくことが多いです。世界選手権前も「お前はいいジャンパーなんだから、絶対にジャンプもできる」と、常に奮い立たせる言葉をかけてくれました。一緒に戦って、背中を押してくれます。

――りくちゃんが世界選手権6分間練習のスロールッツで、肩の亜脱臼されたということですが、違和感、痛みを感じたまま、フリーに臨まれていたのですか? 龍一くんには伝えてあったのでしょうか? そんな状態での、今季世界最高点のフリー、本当にすごいです。(質問者:グリーンアップル)

世界選手権ペアフリーの演技を終え、三浦に声をかける木原(2024年3月21日撮影)

世界選手権ペアフリーの演技を終え、三浦に声をかける木原(2024年3月21日撮影)

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。